2016/07/16(土) 新作能「福山」初演会

2016/07/16(土) 新作能「福山」初演会チラシ番組2016/07/16(土) 新作能「福山」初演会チラシ表紙ところ:リーデンローズ 大ホール
開演:14:00
番組:対談 野村萬斎、大島輝久
狂言「蝸牛」  野村萬斎 他
新作能「福山」 大島政允、大島輝久、大島衣恵 他
入場料:指定席 6,000円、一般券 3,000円、学生券 1,000円

新作能「福山」
一人の旅人が福山に着き、福山城を訪れます。城内で薄紫の花の咲く木を眺めていると老人が現れて、それは「あふちの花」と言い、また「せんだんの木」で福山の標の木であると教えます。老人は旅人を天守閣へ案内し、福山城の謂れ、恵み豊かな福山の町を築いた水野勝成のことなどを語り、自分こそ水野勝成の化身であると言って姿を消します。
辺りには花が咲き誇り、花々の精が現れて福山を寿ぐと、阿部正弘の霊が公達の姿で現れ、人を育てることがいつの時代も大事であると説いて世の平和と人々の安寧を祈ります。天地も感応し福山の守神である朱雀神が天空を飛び廻り、幾久しい福山の繁栄を祝福してめでたく舞い納めます。

狂言「蝸牛」(かぎゅう)
長寿の祖父にますます長生きをしてもらおうと思った主人は、長寿の薬にもなるという蝸牛を召使い(太郎冠者)にとってくるよう命じます。蝸牛がどのようなものか知らない太郎冠者は、竹やぶに行けば必ずいるものだと教えられ、言われたとおりに竹やぶに着くと、そこに何者か寝ています。もしや蝸牛ではないかと思った太郎冠者は…。
山伏を蝸牛と取り違えるという突飛な演出に思える本作品ですが、そこは狂言のこと、そんな事を感じさせる余地のない可笑しさを誘います。

連吟「鞆浦」
大正6年(1917)、大島寿太郎作
鞆の美しい景色を寿ぐ能。福山市内の能学習実施校より推薦された児童が元気良く謡います。

連吟「鞆のむろの木」
平成14年(2002)、帆足正規作 大島政允節付
大伴旅人が亡き妻との愛しい思い出を綴る能。福山市立大学 能クラブの部員が中心となり、地元の万葉の歌を美しく謡います。