2014/07/28(月)福山八幡宮薪能

140728-hatimangutakiginohところ:福山八幡宮特設舞台(雨天:大島能楽堂)
開演:18:30
観賞料:4,000円
番組:舞囃子「融」大島政允他
   狂言「因幡堂」茂山正邦 他
   能「大会」シテ 大島輝久 ワキ 江崎敬三
        笛 杉信太朗 小鼓 横山幸彦
        大鼓 亀井広忠 太鼓 前川光範 他140728-hatimangutakiginoh

 

狂言「因幡堂」(いなばどう)
大酒飲みで家事もせず、乱暴な悪妻に困り果てた夫が、妻が里帰りしたのを幸いに離縁状を送りつけ、因幡堂の薬師如来に新しい妻を授かるよう祈願に出かけます。
一方、離縁状を受け取った妻は、激怒してお堂に駆けつけます。仏前で眠る夫に、薬師如来のふりをして「西門で新しい妻が待っている」と告げると、夫は夢のお告げを受けたと思い、西門に行き、被衣で顔を隠した女と出会い、連れて帰って祝言の盃を
交わしますが…

能「大会」(だいえ)
比叡山の奥に住む僧を山伏が訪ねます。「命を救われた礼に神通力で何でも望みを叶える」と言うので、僧が「釈迦が霊鷲山で説法をした有様が見たい」と願うと、山伏は「たやすいことだが、くれぐれも信心はしないように」と頼んで飛ぴ去ります。
僧が目を閉じて待つと、説法の声が聞こえてきます。見ると、辺りは霊鷲山に変り、大勢の菩薩や聖衆に取り巻かれて、釈迦が教えを説きます。あまりの尊さに、僧が深く信心を起こして礼拝すると、帝釈天が出現し、僧を惑わせたことに怒って幻術を破ります。すると釈迦に化けていた天狗が正体を現し、帝釈天に散々に打ち据えられて、谷底の岩洞に姿を消します。
『十訓抄』の説話をもとにした曲で、荘厳な法会の場面から一転して立ち回りとなる転換が鮮やかです。後シテは天狗の面の上に更に釈迦の面を掛けて登場し、その後、釈迦の面を外し天狗の姿に変るという珍しい演出も見所です。