理事長の独り言 5

福山JC 2009年度理事長メルマガ 3月1日号 大島衣恵

 弥生三月、桃の節句の季節を迎えました。福山でも鞆町の雛祭りがすっかり定着して、各地から福山を訪れる方も年々増えて嬉しいことです。
 近年は五段飾りの雛人形を飾られるお宅も少なくなっていると思いますが、皆様のご家庭ではいかがでしょうか?我が家には私が幼いときに祖父母が揃えてくれた五段飾りと、妹達にもと揃えた少しコンパクトなお雛様が、年毎に出番を待っていらっしゃいます。なかなか全員集合して頂けなくて申し訳ないのですが・・・
ところで、雛人形はお能とも深い係わりがあるのをご存知でしょうか?
 五段飾りに登場する五人囃子。実はお能のお囃子四名(笛・小鼓・大鼓・太鼓)とシテ方一名(謡い)の計五名なんですよ。江戸時代に能が武家の式楽(公的な芸能)だったために、武士や町人家庭のお雛様には能楽の五人囃子が登場することになったのです。宮中の式楽は雅楽ですので、貴族の系統のお雛様には雅楽の楽師たちが飾られています。
 因みに能楽の五人囃子の並びは向かって右から、謡(扇を持っています)・笛・小鼓・大鼓・太鼓の順番です。意外と知られていないらしく、順序が入れ違っていることも多いようです。お雛様をご覧になったら、ぜひ注目してみてください。
 桃の花が咲くにはまだまだ早いこの季節。三寒四温といいますので、皆さんくれぐれも
お風邪など引かれませんように、お気をつけ下さいね。