秋の深まりを感じるこの頃。奥の方では、そろそろ紅葉も始まっているようです。山を眺めるのが楽しみな季節になりましたね。
この日本は山の国といっても過言でないほどの山、森林に恵まれていますが、様々な深い問題を抱えているのもまた現実です。木の文化を育んできたはずのこの国の山や森が今、危機的状況だとも言われています。そんな中で、「森林をつくろう」というNPO活動をされているある女性の記事を目にしました。
山の良さ、国産材の素晴らしさを山の方から情報発信して、森を護るだけでなく、つくっていこう、と訴え活動されているのです。林業を営む父親の仕事を、「何十年も先の人たちに緑を届ける、誇りある仕事」と尊敬して育った彼女。山や木が人を幸せにするという揺るぎない信念と、日本の森を次代に伝えたい、という心の底からの願いが彼女の仕事を支えていると感じました。
つい先日行なわれた「つよくやさしい人材育成事業」で伺った、岡本住職のご法話に通じる「こころ」があると思いませんか?私たちの仕事や運動は、人のため、世の中のため、そして未来のためになるものだと「本当の自分のこころ」で信じきっているでしょうか?そして、そう信じて喜びを感じることの出来る仕事や運動に、取り組んでいるでしょうか?
「私たちは先祖のバトンを受け取っているだけ。次の世代に正確にバトンを渡すのが使命で、そのために何をすればいいかを考えるのです。」説得力のある「つよくやさしい」彼女の言葉に、背筋が伸びる思いがしました。